2014年12月1日、「増補新版」が出ました。
2009年に刊行された『豆本づくりのいろは』の内容はそのままに、8ページ増補し、カバーを新しくした「増補新版」です。
『豆本づくりのいろは』は初級〜中級の内容を丁寧に解説した充実の一冊となっています。
そして今回、刊行から5年というこの機会に、さらなる魅力が本の冒頭に追加されました。
表紙をめくると、豆本づくりの世界へと誘う写真が並んでいます。小さく裁断されてゆく紙、その紙を扱う指先……思わず息をのむような場面でありながら、豆本づくりを身近に感じられる、そんな写真たち。これらを眺めているうちに紙面では「フラッグブック」が出来上がります。
じゃばらに折りたたんだ紙(ストラクチャー)に、旗の紙(フラッグ)を貼って作るこの豆本の作り方は、ぜひ本書の増補ページでご覧ください。
>>河出書房新社の『豆本づくりのいろは増補新版』ページへ
著者:赤井都
出版社:河出書房新社
発売日:2014年12月1日
本体価格:1,600円
ISBN:978-4-309-27546-8
造本:B5変形 104ページ オールカラー
初心者でも楽しめるシンプルな作りの豆本から、本格派も満足させる糸綴じのハードカバーや革表紙の豆本、和綴じの豆本など10種類の作り方を紹介。「手作り豆本図鑑」含む。見ているだけで楽しい、豆本好き必携の書です。
目次 (販売品があるものにはリンクを貼ってあります。)
豆本作りをはじめる前に
豆本の世界へようこそ/本の各部の名称と役割/ページの余白について
豆本作りに必要な道具/豆本作りに使う紙について/面付と折丁について
その1 カード式豆本
季節のミニカードと封筒入り中綴じ豆本
その2 アコーディオン折本
基本の折本と表紙つき折本
その3 かんたん巻きもの式豆本
その4 のり綴じのソフトカバー豆本
その5 糸で綴じて作るハードカバー豆本(二折綴じ)>>kit1 >>kit2
その6 函付きの布表紙ハードカバー豆本(パピヨンかがり)
その7 革表紙のソフトカバー豆本(ロングステッチ)>>kit3
その8 和紙の接ぎ表紙豆本(一本パピヨンかがり)
その9 豆帙入りハードカバー豆本(本かがり)
その10 たとう入り和綴じ豆本
番外編 足継ぎで作る豆本
手作り豆本図鑑
豪華豆本の世界 『MAHO-NIKKIと90年後の交換日記』『寒中見舞』『手紙』
索引
著者:赤井都
出版社:河出書房新社
発売日:2009年11月27日
本体価格:1,600円
ISBN:978-4-309-27143-9
造本:B5変形 96ページ オールカラー
『豆本づくりのいろは』の中を立ち読みする (amazon Japan)
★オンライン書店 >>amazon >>bk1 >>7net >>恵文社
ABCs of Making Miniature Books |
2010年3月森岡書店での個展風景
作品履歴
河出書房新社より2009年11月発売。
■2009.12このカワデがすごい!2009 第6位に選ばれました!<
■2010. MBSサイレントオークション(レキシントン、アメリカ)出品。出品した複数冊全てが定価以上で落札されました。
■2010. 台湾語翻訳版が発売されました。maplebook(楓葉社)より。
豆本ならではの多彩な装丁方法が網羅されていて「豆本辞典」のようでした
見て楽しく作って楽しい本です!
表紙の雰囲気も、また表紙カバーをとって中の表紙のデザインも素敵です。
渋くて静かな雰囲気がして、ゆっくりお道具を出して作ってみたいなと思えてきま
す。
赤井さんの素敵な作品写真集としても楽しめます!
豆本の本は過去にも数冊出版されていますが、ここまで多種多様の豆本の
製作手順が、細かく掲載されている本はなかったと思います。
知りたかった部分が、詳しく写真付きで説明されているので、
「こんな豆本が作りたい」という構想があっても、具体的な制作方法が
見出せなかった方が、「この技術を使えばいいかも!!」と製作に
取り掛かれると思います。
私は、ポイントを教えていただけるので、豆講座が特にお気に入りです。
また赤井さんの作品だけでなく、他の豆本作家さんの作品も
掲載されていたので、お得な気分になりました。
豆本は、イベントなどで手に取ることはできても、購入できないこともあります。
複数の作家さんの豆本が、カラーで見られたのは嬉しかったです。
イラストと写真が効果的に組み合わされていて、読むだけでも面白かったです。
赤井様の豆本の秘密?の一端を知ることができたような気がします。私はかなり不器
用なので、
自分で豆本はなかなか作ろうと思わなかったのですが、この本を拝見してちょっと挑
戦してみたく思いました。
惜しげもなく出された
すてきな愛にみちた本ですね。
HP上で見て、「どうなっているんだろう?」と思っていた作品の作り方が
掲載されていたのでうれしかったです。
写真が入る大きさにして、箱を作ってみました。卒園記念にとても喜ばれました。小花柄がリバティ(イギリスのテキスタイルメーカー)、パープルのさらさがソレイヤード(プロバンス)。
言壺通販でご購入の方にお聞きしました。下図のデータは2009年12月、回答数20人のものです。
全部作ってみると答えた方も複数名いました。
6〜9は難しそうではあるが、順番にしていけば全部作れそうという意見もありました。
また、作るつもりはないが、作品集としても見て楽しんでいるという意見も複数ありました。
ほかに好評なのは、
・表紙が美しい。ページを眺めているだけでも楽しい
・実物を持っている豆本や、HPで見られる豆本と見比べて、おもしろい
・惜しげなくテクニックが披露されている
など。
お気に入りページやコーナーは、
・豆講座
・コツ
・豪華豆本の世界
・他作家さんの豊富な作例(手作り豆本図鑑)
などです。
一方で、
・字が小さい
・リードの白抜き文字が一部読みづらい
・ページ番号が奥にあるのが見づらい
・印刷やレイアウトについての記載が少ない
・参考文献が記載されていない
というご意見をいただきました。
どうもありがとうございました。さらなるご意見も、お待ちしています!
『豆本づくりのいろは』執筆にあたり参考とした文献は以下です。
Miniature Books: 4,000 Years of Tiny Treasures
Anne C. Bromer, Julian I. Edison
Harry N. Abrams (2007/05)
手製本を楽しむ
栃折 久美子
大月書店 (1984/12)
デジタル技術と手製本
坂井 えり
印刷学会出版部 (2007/03)
手で作る本
山崎 曜
文化出版局 (2006/03)
豆本をつくる
岡野 暢夫
創和出版 (1987/03)
古典籍の装幀と造本
吉野 敏武
印刷学会出版部 (2006/06)